HSP(Highly Sensitive Person)の方って、とても敏感で感じやすい心を持っていますね。
何かに依存しがちだったり、他人の何気ない一言がいつまでも心に引っかかって気になることがある。私は、幼い頃から人の顔色ばかり伺って生きてきました。
いつも、「私のせいで怒っているんじゃないか」「嫌われたらどうしよう」そんな思いが頭の中を巡るのです。
それってみんな当たり前のように思っていて、生きているんだ。
そう思っていましたが、それって違っていたんです。
それに気がついたとき、私はなんてしんどい人生を送っているんだろう、と愕然としました。
友達と話すとき、楽しくてテンションが上がってしまうと、ついつい余計なことまでしゃべってしまう私。
その後、落ち着いて振り返ると、「あー・・・また変なこと言っちゃった・・・」
と激しく後悔してしまうのです。
友達は笑顔で聞いてくれたけど、心中はもしかしたら怒っているかもしれないな・・・。
そんなことを考え始めると、次にその人に会うときがとても怖くなってしまう。
自分の中に軸がないのもHSPの特徴で、他人の表情などに振り回されてしまいます。
と、いうのも、その表情の奥の気持ちの動きが感じ取れてしまうからです。
「空気が読める」というのもHSPさんの特技のひとつ。
もちろん、すべてが当たっているかどうかの確信は持てないですが、私にはその特技があるので良くも悪くも周りの人が放つ空気感に振り回されることが多い。
本当にしんどいですよね!
求めているわけではないのに、その人の心の声が聞こえてくるような感覚になるんだものね。
プラスの感情ならまだしも、ネガティブな空気だと重くのしかかってくる。
もう無理~
助けて~・・・
と言いたくなります。
この他人の気持ちが痛いほどわかってしまう能力?
うまくつかいこなせば、人間関係にはすごく良い影響をもたらします。
先回りして相手が気持ちよくなる言動をとれば、スムーズにことだって運ぶでしょう。
でも、いつも人の気持ちを優先していては、自分自身が疲れ果ててしまうので、自分自身の心を癒やす必要があります。
私は常に他人が機嫌良く笑顔でいてくれれば安心していました。
だからいつも人の顔色にビクビクして、気を遣って話しかけていました。
そんな私は人口のうちの2~3割であるHSPなんだ、と何かのきっかけで気づき、自分の生きづらさの理由が理解できたのです。
HSPという気質を学ぶととても気持ちが楽になり、低かった自己肯定感も高められるようになってきたことは、とてもプラスになったと感じます。
ただ、このHSPってそうでない人にとってはただの「甘えている人」にしか見えないかもしれません。
実際、私が母に「私はHSPと言って繊細な心の人だから、こんな性格なんだってわかったよ」と話したところ、全く理解を示してもらえなかったです・・・。
そのとき「ああ、これは他人には伝えてはいけないことだな」と寂しくひとり心を閉ざしてしまいました。
まあ、これこそがHSPゆえの心の動きかもしれませんが。笑
とにかく、いろんなことに気がつくし、気が散るし、感じすぎるのでいつも疲弊している。
そんなHSPがどのようにしたら心が軽く、生きやすくなるのか。
いつも心をすり減らしているHSPさんのための処方箋をご紹介します。
HSPさんの心が楽になるための処方箋5つ
自分を深く知る
自分のことというのは、わかっているようで意外と見えないもの。
何が好きで、何が嫌いか。
一見、簡単なことのように思えますが、周りの人に合わせることに必死なHSPさんは自分が好きなことすら見えにくくなっていることもあるのです。
自分の好きなこと、やりたいことをノートに書き出してみる。
反対に、嫌いなこと、したくないことも書き出してみる。
このようにして自分の心の中を整理して、「見える化」していくと、原因のわからない心のモヤモヤが晴れてスッキリするでしょう。
苦手ではなく得意を伸ばす
知っておいてほしいのは、ついオールマイティーにこなさなくてはいけない、という思い込みは必要ない、ということ。
勉強も苦手な教科をがんばらなくてはいけない!という刷り込みから思い込みを持たれている方も多いかもしれません。
でも、決してそんな必要はないのです。
人は誰しもが同じ事を得意としていることはありません。
得意なこと、苦手なこと、すべてが人それぞれなのです。
だから、自分の得意なことを見極めて、そこに集中して得意な分野に集中すればいいのです。
苦手なことに必死になるのは疲れるし、時間がもったいないです。
人生を有意義に楽しむには、得意なことで才能を伸ばすことに重点を置くことがすごく大切です。
得意が伸びると、自分を大切にする気持ちが高まります。
自分を認めて褒めることが増えると幸福度が増すので、生きていることが楽しくなるでしょう。
自分軸でものごとを決める
HSPさんは基本的に他人の気持ちを優先しがち。
それはその場の空気感が読めすぎることから起因します。
これは特技でもありますが、本人にとってはとても疲れることです。
人の気持ちを読むことも時には必要ですが、自分の気持ちを押し殺してまで相手を優先することは、健康的ではありません。
まずは、自分の思いを自分自身で認めて、大切に扱ってあげることを身につけましょう。
自分を犠牲にしてまで、他人に合わせる必要などないのです。
「嫌われたらどうしよう」
そう思っても、気にしなくて大丈夫です。
自分を大切にする習慣を身につけていくと、いつの間にか人に嫌われることが怖くなくなるものです。
そして、他人の目が気にならなくなると、自分の意志でものごとを決定できるようになります。
自分の心を大切にできるのは、他人ではなく自分自身。
他人を変えることはできないのと同じで、あなたの心は他人が変えることはできないのです。
人の多い環境を避ける
HSPさんは人に囲まれる時間が長いと疲れやすいです。
大勢で過ごすよりは、1対1で会話を楽しむなど、疲れない方法でコミュニケーションを取ることをおすすめします。
学校や職場でも、お昼ご飯の時間に誰かと一緒に過ごさなくてはいけない状況がつらい人もいるでしょう。
ただでさえ、他人と過ごす時間が長いと気疲れしてしまって、一日が終わるとヘトヘトになっている自分に気づくのです。
そんなHSPさんは、努力して一人になる時間を作ることが大切です。
一人になって「よくがんばっているね」「いい表情しているね」など、自分をいたわって称えてあげましょう。
他人からの評価に期待するのではなく、自分で自分を褒めてあげることで、張り詰めた気持ちが楽になります。
すると、また気持ちが前向きになり、他人とのコミュニケーションをとることができるようになるのです。
HSPさんの心地いい居場所を見つける
非HSPの人には感じることのない繊細さを持つHSPさんは、様々なもの・ことに対してとても敏感です。
HSPではない人にはその気持ちが理解できず、ただの「神経質」扱いを受けることもあるかもしれません。
でも、これでは繊細な心は居場所を失ってしまいますね。
学校や職場ではある程度の我慢は仕方のないことではありますが、できることならそれ以外の時間には自分に合った居場所づくりが必要かもしれません。
HSPさんが集まるコミュニティーや、カウンセリングなど探してみることもよいかもしれません。
最も、一人の時間も大切に思われるのなら、それが一番。
自分自分が安全と思える居場所を作ることで、疲れた心を回復させることにつとめましょう。
まとめ
このページでは、私のような日々心身をすり減らしているHSPさんが心地よく過ごすための方法をご紹介しました。
HSPって、周り人たちの何気ない一言や声のトーンで空気を察知するのがとても上手なんですよね。
良くも悪くも全部わかるので、ネガティブ要素が多い場合、とても疲弊するものです。
この特性ってネガティブ面から見るととてもつらいことのように感じますが、裏を返せば、よく気が付き、他人にやさしさをもたらすことのできる、素晴らしい長所にもなるんです!
HSPさんが醸し出すやさしさで周りの雰囲気がまるくなることってありませんか?
あなたにしか出せないやさしさオーラがきっとあるはずです。
マイナスだと感じている特性を活用して、良い行動に向けて楽に生きていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!