いつも悪口を言っているように見える人って何を思っているのでしょう。前回は、無意識のうちに悪口を言ってしまう心理や、悪口を言うことで優越感に浸りたいと感じる人に対して、どのように接すると良いかを解説していきます。
「悪口を耳にしているとストレスが溜まる!」なんて思っている自分も、気づけば人の悪口を言ってしまって罪悪感が残った…そんな経験はありませんか。
どちらの立場であっても、自分自身や大切な人たちを守るためにも、悪口に振り回されない習慣を身につけていきましょう。
周囲に悪口ばかり言う人がいるんだけど、どう接したらいい?
身近に悪口ばかり言う人がいると、とてもストレスが溜まりますね。そんな場合は無理に同調したり、理解を示すフリをしなくても大丈夫。あなたに理解してもらえていると勘違いした相手はさらに嬉しく、楽しい気持ちになってしまいます。相手のストレス発散のために、自分自身がストレスを溜めるのは本末転倒。
相手に合わせることを続けていると、ますます悪口はエスカレートしてしまうでしょう。
それでも、相手の気持ちを考えて合わせてしまいがちな人がするべきことは、「私はいい人にならなくて大丈夫」と「いい人」であろうとすることをやめるように自分に安心させてあげましょう。聞きたくない話は嫌な思いをしてまで聞かなくていいのです。
その人からスッと離れてしまうか、相手にしなくてもいい。
でも、状況によっては逃げることも難しいこともあるかもしれませんね。
そんな時には、誰かを批判している内容を真っすぐに受け止めなくても大丈夫。真剣に受け止めず、相手の「自己アピール」なのかもしれない、と軽く受け流すと楽になることもあるでしょう。
他人を否定するということは、その人自身の「自分に対するコンプレックス」により、嫉妬心が生まれることからであって、無意識に否定的な言動をすることで自分の立場が上になったように思い込みたいのです。
「実は自分のこんなところが嫌」
「自分に自信がない」
「自分から素直に好きって言えない」
悪口を言う人の心の奥底には、素直に本音が話せない代わりにこんな言葉で自己アピールしているようにも思えませんか。
また、「あなたのためを思って言ってるんだからね」と言いながら、ダメ出しをしてくるような人もいますが、これについても全く気に留めなくてOK。
これも、嫉妬心やあなたのことが羨ましくて上から目線の発言をしているだけの可能性が高いでしょう。
このように、悪口に振り回されて自分の心をすり減らすことはやめましょう。どうしても悪口を避けられない時にはお伝えしたことを踏まえて、受け流し上手になっていくことが必要かもしれません。
気づいたら自分も悪口を言って自己嫌悪…引きずってしまう罪悪感をどうしたらいい?
人のフリ見て我がフリ直せ。
この記事を見て、「これって自分のことかも?」と自分に当てはめて考えることができたあなたは素晴らしいです。きっとそんなあなたは、他人が悪口を言う姿に自分も同様であることを自然と感じてしまうのでしょう。それがわかるということは、自分と向き合える覚悟を持てるということです。
前回の記事では、人は悪口を言うと「ドーパミン」というホルモンが放出されてストレス発散ができるとお伝えしました。例えば、お酒やお菓子などをいただくときもこの「ドーパミン」が出て快楽となりますが、とは言えほしいままにそれらを取り込み続けると、どうなってしまうかは容易に想像できるでしょう。
悪口を言うこともそれと同じ。口にし続けると、言っているその人自身の心は蝕まれていくのですから、悪口を言いたくなる気持ちを上手くコントロールしながら、悪口から得る感情に振り回されないようにしましょう。
悪口は、他人も自分もネガティブにしかならない、ということを強く理解することです。
誰だって、自分の悪口は言われたくないですし、悪く言う人のことを良くは思えませんね。自分の前で、他人の悪口を言っている人は、他のところで「自分の悪口を言っているかも」とさえ考えてしまうこともあるでしょう。
そんな人とは信頼関係を築くことも難しくなってしまいます。
インターネット上で他者に対する誹謗中傷なども同じことです。書いている人にとっては快楽ですが、これはネガティブな刺激です。人を不愉快にする言葉を投げかけ続けることが、果たして本人の心を幸せすることかはすでにお分かりでしょう。
決して大切な時間やエネルギーの無駄遣いをしてはいけません。
どうしても特定の人を悪く言いたくなったら、自分自身のコンプレックスや嫌いなところに向き合ってみるタイミングかもしれません。
自分の劣等感を見つめるということは屈辱的でとても嫌なことですが、ありのままの自分を認め、自問自答することで確実にあなたは魅力的な人に成長していくでしょう。
自分自身を見つめるためにできること
今の気持ちを紙に書きだす
ペンとメモ帳を用意して、現在の自分が何を考え、不満や不安なことを思いのままに書き出します。これは自分が心の中で思っていることを整理するのにとても効果的。
例えば、「友達が人気者で、いつも周りには人が多い」とか、「あの人はそんなに仕事も頑張ってないのにお金持ちっぽい」ことに羨ましくて嫉妬している自分がいることを、文字にして目で見て感じるのです。
「自分だってそうなりたいのにできなくてイライラする」そんな気持ちがあって、その人の悪口を言ってストレス発散したいのだと、冷静に自分を見つめることができるようになるでしょう。
気分転換に散歩したり、身体を動かしてみる
人は身体の動きが少なくなると、物事を多方面で考えることが難しくなります。一定の場所で作業を続けることを続けていると血行も悪くなり、考えがネガティブに傾きがちになるでしょう。こんなときに悪口を言いたくなると、止められなくなってしまいます。
そんな時は、思い切って外に出て少し歩いてみましょう。日差しを浴びて、新鮮な空気を吸い込むことでさっきまで思い詰めていたことも、少し和らいでくるかもしれません。
環境を変えることで心はいつの間にかポジティブに変化していくでしょう。
瞑想する
瞑想することは日々の生活においてとても重要な時間です。常に用事でいっぱいの生活を送っていては、自分の感情に目を向ける暇も作れないのではないでしょうか。感情は常に動いています。ポジティブもネガティブもどちらも同じようにやってきますが、忙しいとその一つずつは気に留められることなく流されます。
そのうちにネガティブな感情が溜まりに溜まってしまうと、他人を批判したい気持ちになってしまい悪口を言ってしまうこともあるでしょう。
そこで役に立つのが、瞑想の時間。はじめはほんの数分でいいですから、自分の心と向き合うきっかけを作ることから始めましょう。
自分が何をしたくて、これはしたくないこと、気づけば様々な感情を持って生きているということに驚かされるかもしれません。
ネガティブな感情はあって当たり前なのです。この気持ちから目を背けようとしなくて大丈夫です。人はポジティブだけで生きている人なんて一人もいないのです。どんな感情にも真っすぐ向き合うことで、だんだんとニュートラルに近づいていけるのです。
まとめ
このページでは、悪口に振り回されない方法をお伝えしてきました。悪口は「ドーパミン」ホルモンを出すことで快楽を感じられることから、口にする人が楽しい気分になるということを理解していただけたと思います。
しかし、悪口を聞かされる人にとっては、とても不愉快な気持ちになることがほとんであることも確かです。
悪口を言う人が周りにいて避けられないとしたら、真剣に受け止めないことや、言っている人の心の奥底を考えてみるなどを心がけるようにしましょう。決して同調する必要などないのです。
あるいは、自分自身が悪口を言いたくなってしまったら…
自分にはその相手の何が羨ましくて悪く言いたいのかを一番に考えてみましょう。「羨ましい」という感情は、悔しくて認めたくないかもしれませんが、これに向き合えたあなたはそれに向かって大きく成長できるはずです。
どちらにしても、悪口というのは誰の心も幸せにすることができません。しかし、悪口を言う人は必ずあなたの前に現れます。
自分の心を健康に保つためにも、関わる必要のない悪口は、受け流すテクニックを身につけて、ネガティブな悪口を遠ざけていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。